栃ケ森山塊小出川柏沢
- 2022/09/26
- 21:42
2022年9月24日~25日
O、N、T
小出川は37年前に遡行したことがある。そのとき所属していた仙台の山岳会の夏合宿で小出川流域を6パーティが遡下降し、私は大滝のある妙倉沢を遡行し、大高鼻沢を下った。丁度、日航ジャンボ機墜落事故のあったときと重なり、下山後世間が大騒ぎとなっていたことが強く印象に残っている。
千年を超える悠久のときが刻まれた仙北道をいにしえの標柱を辿りながら小出川に入り、変わらぬ顔を見せるぶなの巨木の森で一泊し、柏沢を遡行した。

林道起点にある仙北道の案内図

引沼道(ひきぬまみち)の標柱
シルバーウィーク三連休は日本列島を襲った台風15号と日本海から通過する前線は、行動に足止めを食らわせ、代替え案に皆頭を悩ませたことだろう。回復が期待された後半だけでもとひねり出した案がこの計画だった。
24日土曜日は朝から5mmほどの強い雨が断続的に降り続き、出発を見合わせ、東成瀬村にある「まるごと自然館」でまずは仙北道のパンフレットなどの情報を収集する。9時に開館した自然館を拝観してから、降りやまない雨の中、天気の回復を見込んで、10時前に豊ケ沢林道の終点まで車を進める。

豊ケ沢林道終点
雨の中であっても、仙北道を歩くイベントが定期的に開催されていることもあって、しっかり踏まれ、刈払いもなされている。雨は一向に降りやまず、古道が小出川を横切る右岸の台地を幕場とする。
夕餉のための薪はすぐに山積みとなり、それまでの間、栃川へ釣りにでかけ、各人がそれなりの釣果をあげる。いつの間にか雨も上がり、途切れることのない薪を焚火にくべつつ、夕餉が始まると、全身ずぶ濡れだった服は渇き、岩魚の塩焼きでお腹は満ち足りて、平らな泊り場で温かくゆっくりと一夜を過ごすことができた。

翌日は6時前に出発する。ザラ瀬の本流を1時間ほど歩き、左岸に黒々とした岩壁を真正面に臨むと柏沢出合となる。

柏沢出合前の左岸の岩壁
その柏沢に入って30分弱で大滝が行く手をまさに遮る。直登は許されず、右岸の草付きから巻き始め、傾斜の増した斜面でロープを結ぶ。「笹路別れ」に源を発する沢が左岸から流入する下にある7m滝は左岸から巻く。

柏沢の25m大滝

大滝上流の7m滝 左岸を巻く
右俣入っても、小滝は登れるものの、地形図の滝記号が記された10mほどの滝も右岸を巻く。さらに上部二俣に入っても、取り付きがえぐれ、乗り越すことに厄介な数mの小滝が飽きることなく続く。水が消え、笹の藪に入って10分ほどで柏峠にぴったりと突き上げた。幕場から6時間余りの遡行だった。

源流部の滝記号が付された10m滝

登りにくい厄介な小滝が続く

柏峠の標柱にぴったり詰め上がる
昨日は何も見ることが叶わなかった古道から、昔スキー横断した蟻巣山、三界山、南本内岳、焼石岳の連なりの一部が色づく様を写真に収めた。

僅かに色づく焼石連峰の山並み
O、N、T
小出川は37年前に遡行したことがある。そのとき所属していた仙台の山岳会の夏合宿で小出川流域を6パーティが遡下降し、私は大滝のある妙倉沢を遡行し、大高鼻沢を下った。丁度、日航ジャンボ機墜落事故のあったときと重なり、下山後世間が大騒ぎとなっていたことが強く印象に残っている。
千年を超える悠久のときが刻まれた仙北道をいにしえの標柱を辿りながら小出川に入り、変わらぬ顔を見せるぶなの巨木の森で一泊し、柏沢を遡行した。

林道起点にある仙北道の案内図

引沼道(ひきぬまみち)の標柱
シルバーウィーク三連休は日本列島を襲った台風15号と日本海から通過する前線は、行動に足止めを食らわせ、代替え案に皆頭を悩ませたことだろう。回復が期待された後半だけでもとひねり出した案がこの計画だった。
24日土曜日は朝から5mmほどの強い雨が断続的に降り続き、出発を見合わせ、東成瀬村にある「まるごと自然館」でまずは仙北道のパンフレットなどの情報を収集する。9時に開館した自然館を拝観してから、降りやまない雨の中、天気の回復を見込んで、10時前に豊ケ沢林道の終点まで車を進める。

豊ケ沢林道終点
雨の中であっても、仙北道を歩くイベントが定期的に開催されていることもあって、しっかり踏まれ、刈払いもなされている。雨は一向に降りやまず、古道が小出川を横切る右岸の台地を幕場とする。
夕餉のための薪はすぐに山積みとなり、それまでの間、栃川へ釣りにでかけ、各人がそれなりの釣果をあげる。いつの間にか雨も上がり、途切れることのない薪を焚火にくべつつ、夕餉が始まると、全身ずぶ濡れだった服は渇き、岩魚の塩焼きでお腹は満ち足りて、平らな泊り場で温かくゆっくりと一夜を過ごすことができた。

翌日は6時前に出発する。ザラ瀬の本流を1時間ほど歩き、左岸に黒々とした岩壁を真正面に臨むと柏沢出合となる。

柏沢出合前の左岸の岩壁
その柏沢に入って30分弱で大滝が行く手をまさに遮る。直登は許されず、右岸の草付きから巻き始め、傾斜の増した斜面でロープを結ぶ。「笹路別れ」に源を発する沢が左岸から流入する下にある7m滝は左岸から巻く。

柏沢の25m大滝

大滝上流の7m滝 左岸を巻く
右俣入っても、小滝は登れるものの、地形図の滝記号が記された10mほどの滝も右岸を巻く。さらに上部二俣に入っても、取り付きがえぐれ、乗り越すことに厄介な数mの小滝が飽きることなく続く。水が消え、笹の藪に入って10分ほどで柏峠にぴったりと突き上げた。幕場から6時間余りの遡行だった。

源流部の滝記号が付された10m滝

登りにくい厄介な小滝が続く

柏峠の標柱にぴったり詰め上がる
昨日は何も見ることが叶わなかった古道から、昔スキー横断した蟻巣山、三界山、南本内岳、焼石岳の連なりの一部が色づく様を写真に収めた。

僅かに色づく焼石連峰の山並み