レスキュートレーニング(三峰山岳会との合同訓練)
- 2021/05/26
- 22:30
2021年5月15日(土)
奥武蔵・平戸の岩場
今年の訓練は当初、神奈川県山岳スポーツセンターの人口壁を利用して行う予定にしていた。登録を済ませている三峰山岳会の知り合いの名義を借りる都合上、今回初めての試みとして有志との合同訓練となった。緊急事態宣言もあって、神奈川県の施設は休館延長が続き、二転三転した上で、最終的には川越山岳会が管理する平戸の岩場で行った。事前の申し込みによって空間を独占でき、その上、西武秩父線の東吾野駅から10分という至近にあって、杉林の中で日差しも避けられ、訓練に最適な印象を受けた。

結構皆真剣なまなざしを送る
デモは集合形式で、実技はメンバーを三つのグループに分かれて行う。会員外の新しいメンバーの視点が入ると、指摘も新鮮だし、互いに刺激を受け合い、担当としては、同じ訓練でも今までよりも有意義なものになった印象を受けた。
基礎的な技術を踏まえて、時間の許す限り、実践訓練に移る。
宙づりからの自己脱出
まずは、二本のフリクションノットをスライドさせながら登り返すオーソドックスな方法のデモと実技を行う。別の方法として、エーデルリットのメガジュールやグリグリなどのロック式のビレーデバイスを使った登り返し法も紹介する。上位置のフリクションノットは足につなげ、デバイスは下位置でハーネスにセットして、足に荷重を移した際に、デバイスをビレーと同じ要領でたぐり、体を引き上げる動作を繰り返すものである。

短い距離を引き上げるライジングレスキュー
1/3から1/6へのシステム構築と1/3から1/5へのシステムは構築のデモだけに留める。簡便で、多用できる有効な方法としてカウンターバランスはデモと実技を行う。要救助者の反対側のロープに救助者が体重をかけつつ、要救助者側のロープを上方向に引くことにより、救助者が下がる分、要救助者は引き上げられるというシステムである。少ない装備で簡単に行うことができること、動き出すと女性でも思いのほか引きあがられることを実感する。また、垂直の壁で行っても容易に引き上げることの確認ができた。

この他ビレーからの自己脱出
ロワーダウンレスキューとして振り分け救助。
懸垂下降の際のロープ連結部の通過を行う。
そして、いくつかの技術を組み合わせてチロリアンブリッジを張り込むメインロープを1/3のシステムで張り込んでテンションをかけていくが、張り込んだロープを容易に解除できるように、ストッパーをセットするスリングにマリナーノット等で仮固定としておくこととエイトノットでバックアップを作っておくことを忘れてはならない。

搬送法として、①ザックと雨具を使ったもの、②ザック3個を使った担架、③ザイル担架の3種類を作成する。
①ザック、雨具搬送法
ザック、ストック、テーピングテープ、銀マット、カラビナ2、スリング3の装備で背負う。いくつかポイントがあって、要救助者が反り返ると救助者の大きな負担になるので、雨具の左右のポケットに入れたカラビナをクローブヒッチでスリングを結び、そのスリングの末端をザック上部の把手で縛って負担を減らす。それだけで反り返りが防げない場合には、救助者と要救助者とチェストハーネスで安定させる。

②ザック3個使った担架搬送法
空にしてトラップを締めたザック3個を同じ方向に並べ、真ん中のザックのショルダーベルトをはずし、それを上下のザックのショルダーベルトに通し、連結し、下地を作る。そこに銀マットを敷き、その上にブルーシート等でくるんだ要救助者を乗せ、頭とひざ下に雨具等で作ったクッションを添え、3個のザックのチェストベルト、ウエストベルトで要救助者を固定する。かなり安定した状態となり、負担が少なくなる。ショルダーベルトを直接持つか、スリングを通して肩がけ状態で搬送する。

③最後に、ザイル担架搬送法
リクエストに応えて、ザイルを編み込んで担架を作って、搬送状態を作る。2個、3個の増やし目、それらの減らし目の作り方のポイントを紹介する。ザイル担架の利点は、荷重が分散し、スリングを通した部分に荷重がピンポイントでかからないことである。

奥武蔵・平戸の岩場
今年の訓練は当初、神奈川県山岳スポーツセンターの人口壁を利用して行う予定にしていた。登録を済ませている三峰山岳会の知り合いの名義を借りる都合上、今回初めての試みとして有志との合同訓練となった。緊急事態宣言もあって、神奈川県の施設は休館延長が続き、二転三転した上で、最終的には川越山岳会が管理する平戸の岩場で行った。事前の申し込みによって空間を独占でき、その上、西武秩父線の東吾野駅から10分という至近にあって、杉林の中で日差しも避けられ、訓練に最適な印象を受けた。

結構皆真剣なまなざしを送る
デモは集合形式で、実技はメンバーを三つのグループに分かれて行う。会員外の新しいメンバーの視点が入ると、指摘も新鮮だし、互いに刺激を受け合い、担当としては、同じ訓練でも今までよりも有意義なものになった印象を受けた。
基礎的な技術を踏まえて、時間の許す限り、実践訓練に移る。
宙づりからの自己脱出
まずは、二本のフリクションノットをスライドさせながら登り返すオーソドックスな方法のデモと実技を行う。別の方法として、エーデルリットのメガジュールやグリグリなどのロック式のビレーデバイスを使った登り返し法も紹介する。上位置のフリクションノットは足につなげ、デバイスは下位置でハーネスにセットして、足に荷重を移した際に、デバイスをビレーと同じ要領でたぐり、体を引き上げる動作を繰り返すものである。

短い距離を引き上げるライジングレスキュー
1/3から1/6へのシステム構築と1/3から1/5へのシステムは構築のデモだけに留める。簡便で、多用できる有効な方法としてカウンターバランスはデモと実技を行う。要救助者の反対側のロープに救助者が体重をかけつつ、要救助者側のロープを上方向に引くことにより、救助者が下がる分、要救助者は引き上げられるというシステムである。少ない装備で簡単に行うことができること、動き出すと女性でも思いのほか引きあがられることを実感する。また、垂直の壁で行っても容易に引き上げることの確認ができた。

この他ビレーからの自己脱出
ロワーダウンレスキューとして振り分け救助。
懸垂下降の際のロープ連結部の通過を行う。
そして、いくつかの技術を組み合わせてチロリアンブリッジを張り込むメインロープを1/3のシステムで張り込んでテンションをかけていくが、張り込んだロープを容易に解除できるように、ストッパーをセットするスリングにマリナーノット等で仮固定としておくこととエイトノットでバックアップを作っておくことを忘れてはならない。

搬送法として、①ザックと雨具を使ったもの、②ザック3個を使った担架、③ザイル担架の3種類を作成する。
①ザック、雨具搬送法
ザック、ストック、テーピングテープ、銀マット、カラビナ2、スリング3の装備で背負う。いくつかポイントがあって、要救助者が反り返ると救助者の大きな負担になるので、雨具の左右のポケットに入れたカラビナをクローブヒッチでスリングを結び、そのスリングの末端をザック上部の把手で縛って負担を減らす。それだけで反り返りが防げない場合には、救助者と要救助者とチェストハーネスで安定させる。

②ザック3個使った担架搬送法
空にしてトラップを締めたザック3個を同じ方向に並べ、真ん中のザックのショルダーベルトをはずし、それを上下のザックのショルダーベルトに通し、連結し、下地を作る。そこに銀マットを敷き、その上にブルーシート等でくるんだ要救助者を乗せ、頭とひざ下に雨具等で作ったクッションを添え、3個のザックのチェストベルト、ウエストベルトで要救助者を固定する。かなり安定した状態となり、負担が少なくなる。ショルダーベルトを直接持つか、スリングを通して肩がけ状態で搬送する。

③最後に、ザイル担架搬送法
リクエストに応えて、ザイルを編み込んで担架を作って、搬送状態を作る。2個、3個の増やし目、それらの減らし目の作り方のポイントを紹介する。ザイル担架の利点は、荷重が分散し、スリングを通した部分に荷重がピンポイントでかからないことである。
