梅雨明け初週のコロナ禍の中の小川山
- 2020/08/12
- 23:25
梅雨明け初週のコロナ禍の中の小川山
2020年8月8日~9日
O津、M子
平年よりも11日遅くなった8月1日の梅雨明け。コロナ禍と例年よりも長く降り続いた雨の影響で岩場からは足が遠ざかり、今年初めての小川山となる。梅雨明けの好天と海の日の3連休が重なったこともあって、廻り目平キャンプ場の駐車場はようやくスペースを一台分探し出すほど、7時から混みあっていた。
キャンプ場の喧騒とは隔絶した訪れる人も稀なマルチルートの仏壇岩の「エレクトリック・レディランド(5.9)」が今日の目的。フェニックスの大岩の手前に置かれたケルンに導かれ、樹林から涸沢に降り立つ。涸沢を詰めすぎて、不安定な石の積み重なりと脆い土壁に苦労したので、下山に利用した左の樹林にルートを早めに入ることを薦める。

奥の仏壇岩の正面に伸びるカンテがルート
その針葉樹林の中、モアイクラックを配する前衛峰まで登り、左に巻いて取り付きとなるガリーに至る。顕著なカンテを左右の弱点をつきながらラインを描くこのルートは、朽ちたハーケンが所々残るものの、オール・ナチプロで登れる。

1p目取付き
1ピッチ目は立木の左から取り付き、カンテの右側を登る。安心感を抱けるクラックは乏しく、選び選びカムをセットしていく。45mほどロープを伸ばし、立木のある大きなテラスでピッチを切る。

1p目の終了点間際
2ピッチ目はカンテ左のコーナーから取り付く。

2p目M子がリード
高度感満点のピッチで、ここはM子がリードしたが5.9以上の難しさを感じる。50mほどで傾斜の落ちたテラスにカムでビレーポイントを構築する。3ピッチ目は簡単な段差に10mほどロープを伸ばし、核心の4ピッチ目へ。4番カムを使う少し広めのクラックを越えて、10mほどでルートを終了する。

2p目の乾いた快適な岩
マラ岩をはるか下に臨むほど標高を上げるルートは、眺望に優れ、小川山の他のマルチにはない、高度感を満喫しながら登れた。下降はペッツェル1本とボルト1本の終了点から20m、立木に巻かれたスリングの懸垂点から50mで取り付き上部のガリーへ、少し歩いて降り、スリングの巻かれた立木から15m、さらに立木から5mの懸垂で取り付きへ戻った。

50m懸垂の2p目
人混みの凄いキャンプ場で泊まる気持ちにならず、一旦出場し車中泊し、翌日の8月9日も小川山。特に目的のルートはなく、キャンプ場の満車は容易に推測できたので、入口の駐車場に車を停め、西股沢の最下流に位置するストリームサイドエリアへ。
ここもアップを二本ほど終えると、見知った顔も含め、続々とクライマーがエリアに集まってくる。30人以上は数えるかなりの過密状態だ。
日差しがまだ当たらない12aの「都忘れ」に取りついてみる。小川山に似つかわしくない横カチ、縦カチをつなぐルート。核心部で何度も逡巡しながら、僕には滅多にない粘りを絞りだす。そのかいあって、オンサイトとなった。ここのエリアは他のエリアに比べて甘めのグレードとされているので、登り終えても素直に喜べなかった。ただ、あるジムで見かける5.12の後半を登っている人がテンションをかけ、苦労して登っている姿を見て、もうしわけないことであるが完登に満足した。
そのあとも調子に乗って、5.12aの「烏の豌豆」。ここもカチをつないでいくもの。縦カチで体を上げるのは僕には不可能に近く、記述はないものの、カンテ限定のルート設定だろうが、2便目はそこを使って登りきった。

5.11bの「雀の豌豆」を登るM子
二日目の方が蒸し暑く、汗まみれになったので、早々に切り上げ、一風呂浴びて帰宅することにした。駐車場は車であふれ、道路にも車が停まるほどの見たことがないくらいの混みようであった。
2020年8月8日~9日
O津、M子
平年よりも11日遅くなった8月1日の梅雨明け。コロナ禍と例年よりも長く降り続いた雨の影響で岩場からは足が遠ざかり、今年初めての小川山となる。梅雨明けの好天と海の日の3連休が重なったこともあって、廻り目平キャンプ場の駐車場はようやくスペースを一台分探し出すほど、7時から混みあっていた。
キャンプ場の喧騒とは隔絶した訪れる人も稀なマルチルートの仏壇岩の「エレクトリック・レディランド(5.9)」が今日の目的。フェニックスの大岩の手前に置かれたケルンに導かれ、樹林から涸沢に降り立つ。涸沢を詰めすぎて、不安定な石の積み重なりと脆い土壁に苦労したので、下山に利用した左の樹林にルートを早めに入ることを薦める。

奥の仏壇岩の正面に伸びるカンテがルート
その針葉樹林の中、モアイクラックを配する前衛峰まで登り、左に巻いて取り付きとなるガリーに至る。顕著なカンテを左右の弱点をつきながらラインを描くこのルートは、朽ちたハーケンが所々残るものの、オール・ナチプロで登れる。

1p目取付き
1ピッチ目は立木の左から取り付き、カンテの右側を登る。安心感を抱けるクラックは乏しく、選び選びカムをセットしていく。45mほどロープを伸ばし、立木のある大きなテラスでピッチを切る。

1p目の終了点間際
2ピッチ目はカンテ左のコーナーから取り付く。

2p目M子がリード
高度感満点のピッチで、ここはM子がリードしたが5.9以上の難しさを感じる。50mほどで傾斜の落ちたテラスにカムでビレーポイントを構築する。3ピッチ目は簡単な段差に10mほどロープを伸ばし、核心の4ピッチ目へ。4番カムを使う少し広めのクラックを越えて、10mほどでルートを終了する。

2p目の乾いた快適な岩
マラ岩をはるか下に臨むほど標高を上げるルートは、眺望に優れ、小川山の他のマルチにはない、高度感を満喫しながら登れた。下降はペッツェル1本とボルト1本の終了点から20m、立木に巻かれたスリングの懸垂点から50mで取り付き上部のガリーへ、少し歩いて降り、スリングの巻かれた立木から15m、さらに立木から5mの懸垂で取り付きへ戻った。

50m懸垂の2p目
人混みの凄いキャンプ場で泊まる気持ちにならず、一旦出場し車中泊し、翌日の8月9日も小川山。特に目的のルートはなく、キャンプ場の満車は容易に推測できたので、入口の駐車場に車を停め、西股沢の最下流に位置するストリームサイドエリアへ。
ここもアップを二本ほど終えると、見知った顔も含め、続々とクライマーがエリアに集まってくる。30人以上は数えるかなりの過密状態だ。
日差しがまだ当たらない12aの「都忘れ」に取りついてみる。小川山に似つかわしくない横カチ、縦カチをつなぐルート。核心部で何度も逡巡しながら、僕には滅多にない粘りを絞りだす。そのかいあって、オンサイトとなった。ここのエリアは他のエリアに比べて甘めのグレードとされているので、登り終えても素直に喜べなかった。ただ、あるジムで見かける5.12の後半を登っている人がテンションをかけ、苦労して登っている姿を見て、もうしわけないことであるが完登に満足した。
そのあとも調子に乗って、5.12aの「烏の豌豆」。ここもカチをつないでいくもの。縦カチで体を上げるのは僕には不可能に近く、記述はないものの、カンテ限定のルート設定だろうが、2便目はそこを使って登りきった。

5.11bの「雀の豌豆」を登るM子
二日目の方が蒸し暑く、汗まみれになったので、早々に切り上げ、一風呂浴びて帰宅することにした。駐車場は車であふれ、道路にも車が停まるほどの見たことがないくらいの混みようであった。