飯豊玉川旭又沢三匹穴沢
- 2012/10/01
- 20:55
飯豊玉川旭又沢三匹穴沢
2012年9月22日~23日
M内、H(名古屋ACC)、K原(とまの風)
先々週の大石川大沢に引続きまた飯豊に入る。アプローチのいい割には遡行記録を目にしない旭又沢。実は1997年の7月に旭又の右俣・左俣と隣の文覚沢に3パーティーで入渓した。その時私は左俣たる沈ミ又沢に入ったのだがとにかく大巻きばかりで参った。なお当会では1982年にWらが8月に右俣に入っている。やはりここはそれなりに快適という右俣・三匹穴も入っておかねばなるまいというわけで2002年7月にも入ったのだが悪絶な入り口の雪渓に阻まれて中退していた。今回またしつこくも入渓した。
玉川の釣橋は通行止め。本来は飯豊山荘から左岸通しの入渓となる。程なく例のゴルジュとなる。いきなりの全面崩壊雪渓が頭上高く阻み取り付くことすらできない。左岸から巻きに入る。ヤブ伝いになんとか雪渓に降りると雪渓は二股手前の滝まで続いている。前回と同じだからなんとかなるだろうと軽く考えてスリングを埋めての懸垂で左岸シュルントに降り立つも、雪渓下には巨大な底なしの大滝が隠れていて恐れをなして再度巻きあがる。この間後方の雪渓末端付近では腹に響く崩壊音が常時木霊していてビビッた。都合1時間半近いロス。ここからの巻きも十分に悪く二俣着はなんと早⒓時、先が思いやられる。
三匹穴に入ると結構登れる連瀑帯になる。先週左手を突き指した私はいかにも戦意がなく(拳を握れない)、今シーズン初の宿泊沢というHはどうにも使えそうにない。単身赴任で相当こき使われているらしい。となるとトップはK原に殆どお任せ。空身で登って荷揚げの連続。こんなことをやってるからブナに行ったN女史に怒られるわけだ。到底登れない2段の大滝を右岸から、てんで弱点のない大ヤブで地形図上のS字状カーブ部分に巻き上がる。この滝、そしてこの巻き、いずれも沈ミ松沢の出会い上部にある大滝、車道から望まれる滝がこれだが、にそっくりだ。ここで早くも4時を回ってしまい都合よく恰好の幕場がみつかってしまったので雨は降らないものと決め込んで幕とした。C850m。
起きてみると雨模様。今日もまたK原・空身・荷揚げの連続。危なげのない軽快なトップぶりに、つい「イイネ、イイネ」が口をついて出てしまう。
奥の二俣下はぐちゃぐちゃの崩壊雪渓の上に巨大なスーブリッジがかかりすごい迫力。そういえば大石川大沢の二俣付近もこんなだった。スノーブリッジ下の中間岩稜から左俣に入る。2段25mその他、そこそこ登れる滝がある。微妙な右岸クラックも渋い。2時間で緩傾斜帯に出る。前期の記録は皆この辺まで初日に来ている。かといって良い泊場があるわけではない。いよいよ源頭だ。いつしか降り出した雨でもうズブ濡れだ。最後を左に取って若干のやぶこぎで西俣尾根(なるほど廃道らしい)に出る。二俣から都合9時間を要した。
風雨激しい稜線からガタブル状態で丸森尾根を下った。ここも小なりとはいえやっぱり飯豊、だった。一泊二日で主稜線に立てるのは絶対にお買い得だ。ひょっとしたら雪の消えた文覚沢もまた違った味があるかも。沈ミ又沢はお勧めいたしません。
2012年9月22日~23日
M内、H(名古屋ACC)、K原(とまの風)
先々週の大石川大沢に引続きまた飯豊に入る。アプローチのいい割には遡行記録を目にしない旭又沢。実は1997年の7月に旭又の右俣・左俣と隣の文覚沢に3パーティーで入渓した。その時私は左俣たる沈ミ又沢に入ったのだがとにかく大巻きばかりで参った。なお当会では1982年にWらが8月に右俣に入っている。やはりここはそれなりに快適という右俣・三匹穴も入っておかねばなるまいというわけで2002年7月にも入ったのだが悪絶な入り口の雪渓に阻まれて中退していた。今回またしつこくも入渓した。
玉川の釣橋は通行止め。本来は飯豊山荘から左岸通しの入渓となる。程なく例のゴルジュとなる。いきなりの全面崩壊雪渓が頭上高く阻み取り付くことすらできない。左岸から巻きに入る。ヤブ伝いになんとか雪渓に降りると雪渓は二股手前の滝まで続いている。前回と同じだからなんとかなるだろうと軽く考えてスリングを埋めての懸垂で左岸シュルントに降り立つも、雪渓下には巨大な底なしの大滝が隠れていて恐れをなして再度巻きあがる。この間後方の雪渓末端付近では腹に響く崩壊音が常時木霊していてビビッた。都合1時間半近いロス。ここからの巻きも十分に悪く二俣着はなんと早⒓時、先が思いやられる。
三匹穴に入ると結構登れる連瀑帯になる。先週左手を突き指した私はいかにも戦意がなく(拳を握れない)、今シーズン初の宿泊沢というHはどうにも使えそうにない。単身赴任で相当こき使われているらしい。となるとトップはK原に殆どお任せ。空身で登って荷揚げの連続。こんなことをやってるからブナに行ったN女史に怒られるわけだ。到底登れない2段の大滝を右岸から、てんで弱点のない大ヤブで地形図上のS字状カーブ部分に巻き上がる。この滝、そしてこの巻き、いずれも沈ミ松沢の出会い上部にある大滝、車道から望まれる滝がこれだが、にそっくりだ。ここで早くも4時を回ってしまい都合よく恰好の幕場がみつかってしまったので雨は降らないものと決め込んで幕とした。C850m。
起きてみると雨模様。今日もまたK原・空身・荷揚げの連続。危なげのない軽快なトップぶりに、つい「イイネ、イイネ」が口をついて出てしまう。
奥の二俣下はぐちゃぐちゃの崩壊雪渓の上に巨大なスーブリッジがかかりすごい迫力。そういえば大石川大沢の二俣付近もこんなだった。スノーブリッジ下の中間岩稜から左俣に入る。2段25mその他、そこそこ登れる滝がある。微妙な右岸クラックも渋い。2時間で緩傾斜帯に出る。前期の記録は皆この辺まで初日に来ている。かといって良い泊場があるわけではない。いよいよ源頭だ。いつしか降り出した雨でもうズブ濡れだ。最後を左に取って若干のやぶこぎで西俣尾根(なるほど廃道らしい)に出る。二俣から都合9時間を要した。
風雨激しい稜線からガタブル状態で丸森尾根を下った。ここも小なりとはいえやっぱり飯豊、だった。一泊二日で主稜線に立てるのは絶対にお買い得だ。ひょっとしたら雪の消えた文覚沢もまた違った味があるかも。沈ミ又沢はお勧めいたしません。